2009年04月09日

「国宝阿修羅展」と雑誌「BRUTUS」の仏像特集

今日、東京国立博物館で開催中の「国宝 阿修羅展」に行ってきました。
この展覧会は興福寺創建1300年を記念したもので
国宝・八部衆像、十大弟子像の現存全14体が初めて東京に勢揃いしています。
かなり話題になっている展覧会なので
もう行かれた方もいらっしゃるかも知れませんね。

興福寺(こうふくじ)の創建は、平城遷都が行われた710年です。
藤原鎌足の子・藤原不比等が平城遷都の際に
飛鳥の「厩坂寺」を移して「興福寺」と名付けました。
興福寺は藤原氏の氏寺ですが
藤原氏出身である聖武天皇の后・光明皇后が
さまざまな仏像や仏塔を寄進するなど、天皇・皇后の手厚い保護も受けました。

今回展示される八部衆像・十大弟子像は
光明皇后が亡き母の一周忌供養のために作らせたものだそうです。
八部衆は仏教を守護する守護神で、十大弟子は釈迦に従った十人の高弟です。
今回の展示の目玉である阿修羅像は、八部衆像の中のひとつ。
三面六臂(さんめんろっぴ)の美しい仏像です。

この展覧会、印象的だったのは
八部衆像・十大弟子像など、ほとんどの仏像が
ガラスケースには入れずに、台上に載せるのみで展示してあります。
温かみのある色調の光が柔らかく仏様を包み、浮かび上がらせています。
光によって浮かび上がっている仏様のたたずまいが
まるで生きているようだと思いました。
「ひょっとして呼吸をしているのでは・・?」と思えるぐらいに
こちらの感情を揺り動かすチカラを持っているのです。
今まで何度も寺院を訪れたり、仏像の展覧会に行ってみたことはありますが
ここまで仏像の表情やたたずまいに魅入られるのは初めてだなぁと思いました。

どの仏像を見ても
その仏様に託された願いや祈り、イメージが伝わります。
「興福寺創建から1300年間、この仏様たちは
私たちのこんな気持ちをずっと受け止めて下さっているんだな」
と思いました。

阿修羅像は、いつまでも見つめていたいくらいに魅力的な仏様でした。
三面のお顔はどれも表情が違います。
左右のお顔は絶えず揺れ動く内面的な感情を表現しているようで
正面のお顔ではそれらを振り切るように目を見開いています。
逡巡の末に生まれた崇高な意志、あるいは迷いの末の目覚め、でしょうか。
そうそう、この阿修羅様は仏教の守護者ですが
属している世界は人間界以下だそうで、「修羅場」の語源なのだそうですよ!
へぇぇぇ。初めて知りました!

そういうわけで
この展覧会、興味ある方もそうでない方も必見だと思います。
今回のような仏様の表情にはなかなかめぐり会えないでしょう。
平日の午後に行っても、約30分は入場を待たされるぐらいに混んでいますが
ぜひ行ってみて下さい。

また、この「国宝 阿修羅展」にちなんで
現在発売中の雑誌「BRUTUS」では仏像が特集されています。

BRUTUS (ブルータス) 2009年 4/15号 [雑誌]BRUTUS (ブルータス) 2009年 4/15号 [雑誌]

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飛鳥〜鎌倉末期までの仏教の歴史を「BRUTUS」流に説明した
「ブツゾウの歩み。」や
仏像鑑賞初心者のためのQ&Aコーナー
「ブツゾウQ&A」など、充実した内容です。
「国宝 阿修羅展」に行く前、行った後に読むとさらに楽しめます。

特に私が気に入ったのは
「ブツゾウJAPAN」というブツゾウカード。

20090409book22.jpg

「いつかは参拝したい日本を代表する仏像ベスト32」を選んで
写真とデータつきのカードにしてあります。
データは解説文はもちろん、尊格や梵字も載っているこだわりぶり。
お守り代わりにお好きなカードを持ち歩くのも良さそうです。
posted by 加藤まや at 23:41 | TrackBack(1) | 日記 | 更新情報をチェックする

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